Regional Scrum Gathering Tokyo 2026に参加してきました

こんにちは。キャディ株式会社Analysis Platform Groupでバックエンドエンジニアをしている森谷(@yudmo_)です。 2025年11月にジョインし、現在は機械学習推論のためのインフラやバックエンドの構築や運用を担当しています。

2026年1月7日から3日間にわたり開催されたRegional Scrum Gathering Tokyo 2026(以下、RSGT)に、今年も実行委員として参加してきました。スタッフとしての活動がメインでしたが、印象に残ったセッションや、RSGTならではの体験、そしてスタッフワークを通じて感じたことを振り返りたいと思います。

印象に残ったセッション:「要はバランス」を見極める - ADR実践で目指す技術的卓越への道

スタッフ業務の合間に参加した中で、特に心に残ったのがこのセッションです。 公開された発表資料はこちらです。

このセッションでは、生成AIには不向きとされるADR(Architectural Decision Record)の作成実践を通じた学びが共有されました。弊社のプロダクト開発においても、ADRを作成しレビューするプロセスがあります。私が個人的に関心を持っていたのは、"将来の自分たちが意思決定を振り返る際にいかに有用な材料を残せるか"という点です。

実は、実行委員としてのセッション採択会議の段階から”これは聞いてみたいな”と推していたセッションでもありました。内容も期待通りで、ADRに含めるべき具体的な項目や、陥りがちなアンチパターンの紹介など、業務に活かせそうな知見を得ることができました。

RSGTでは、キーノートを含めて採択されたセッションは後日YouTubeで公開されるので、聞けなかったものを見返したり、チーム内で同時視聴会をしたりしながら、セッションから得られる学びを組織で共有できればと思っています。

参加者との交流とOST

RSGTの醍醐味といえば、Day3に行われるOST(Open Space Technology)をはじめとした、セッション枠以外でも活発に行われる参加者同士の対話です。

廊下での立ち話や休憩時間の交流では、現在所属しているチームで”スプリントレビューを開催できていないこと”への課題感を話してみました。ステークホルダーからフィードバックをもらい、開発方針を適宜調整するのが理想であることは理解しつつも、関係者を集める難しさやある程度の開発内容がすでに決まっている状況があり、今はスクラムガイド通りに進められていません。そんな中で、”今の開発がうまくいっている手応えがあるなら、無理に形式に当てはめて開催しなくても良いのではないか”と話をしました。まずは、現状に即してできることをやるというところで、対話を通じて課題を共有しながら一歩進むことができたかなと感じています。

また、Day3のOSTでも、SREやPlatform Engineeringに携わるほかの参加者の皆さんと、その領域でどのようにスクラムを適用しているかについての議論に参加しました。15並列でセッションが行われる中、スプリントゴールの設定が難しいところであったり、緊急の対応などでスプリントが中断されやすいといった悩みが次々と上がり、同じような課題を抱えているんだなと共感するところもありました。現実の難しさを受け入れつつも、少しずつ改善していくためのアイデアを出し合えたのも、非常に有意義な議論の時間となりました。

私は今回で10回目のRSGTの参加となりましたが、国内外のスクラム実践者が集まって、互いに考えを共有する”場”として、原理原則の話だけでなく、実際の現状と実態を元に意見交換ができることに対して、改めて参加するメリットを感じました。

スクラムを体現するスタッフワーク

最後に、実行委員としてのふりかえりです。RSGTの運営は、実行委員を含めすべてボランティアで構成されています。今回は、実行委員に加えて、2回目以上のボランティア参加となるスタッフのみで運営していて、チームとしての練度の高さと自律的な動きが非常に印象的でした。

今年は会場変更という大きな変化があり、当日になって初めて気づく課題も多くありました。そのような状況下でも、指示されるのを待つのではなく、それぞれのスタッフがカンファレンスを成功させるために何が必要かを判断して動く様子は、理想的なスクラムチームを体現しているようだったなと感じています。できることはやってみる、できないことは来年改善しようという割り切りも含めて、チーム全体でできることに集中し、RSGTという体験を無事に提供できたのではないかと感じています。

おわりに

今回も実行委員として参加したことで、単にセッションを聴講すること以上に、RSGTという”場”そのものを皆さんと作り上げる体験ができました。 最後になりますが、お話をいただいたスピーカー、支えてくださったスポンサー、スタッフチーム、そして会場を盛り上げてくれた参加者の皆さん、本当にありがとうございました。

現在、私の所属するキャディのチームも非常にコミュニケーションが活発で良い状態にあります。今回のイベントを通じて得られた知見や、スタッフワークを通じて肌で感じた”チームが自律的に動ける理由”を自分なりに言語化し、組織の目標達成に向けて日々の業務に還元していきたいと思います。参加レポートとしてだけでなく、得られたエネルギーをもとに、より良いプロダクトづくりに繋げていきたいです。