キャディでエンジニア採用を担当しております片渕です。
今回は2022年2月8日に開催されたFindy様のイベントに登壇させていただきました、AI LabのMLEテックリードの河合(@vaaaaanquish)からのトーク内容を中心にまとめたイベントレポートをご紹介していきます。
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以前お互いにマネジメントする側・される側の関係でしたが、今その時の経験がいきていることなどありますか?
河合: (キャディ入社前の前職で上司だった)西場さんも覚えていると思うのですが、壁打ちを毎日やっていました。 技術選定やマネジメントなど、体力と精神力をとても使いますが、途中から本気でこれをやっていて気がついたことがあります。 それは、こちらが本気になっても並走できる人がいるんだなと思ったことで、まだまだ自分も伸び代があるなと、本気で自分も誰かからぶつけられても大丈夫なよう武器をしっかり持ち、旗を立ててその旗をふれるようなリーダーシップを発揮しようかなと思うようになりました。 あと、西場さんとの対話をスムーズにするためにビジネス書を読むようになりましたね。
壁打ちとは具体的にどのようなことをしていたのでしょうか?
河合: 自分のアイディアを聞いてもらって、西場さんに「それはなぜ?」と聞かれ、理由を回答していくことを繰り返していくものです。 思考が深掘りを繰り返すハードなものでした。 (西場さんが1on1で自分が退いても大丈夫な環境作りをしていた事に対して)キャディでも採用をがんばっているし、優秀な人と話をしているのですが、この人がキャディに入社してきたら私もプレッシャーがすごいな、面白い仕事を用意しないとなと感じることがあります。 そうしたノウハウをNoteにまとめたいですね。
これまでどんなキャリアを歩んで来ましたか?
河合: 開発主軸でずっとやってきました。 学生の頃からMLエンジニアのバイトをやっていて、Sansanに1社目で入って、R&Dの部署で開発一辺倒でやっていました。 画像認識のアルゴリズムを作って、本番環境に乗せて運用することですね。 2社目ではチームリーダーもやっていましたが、基本は機械学習のモデル開発をずっとやっていました。 M3に入ってからは、かなり道が変わって、チームとかプロジェクトのマネジメントをやってきた、プロダクトとか事業を見るようになって、今ではキャディでサービス開発や会社の未来を考えながらツールや技術、採用、体制作りをフォーカスして動かしています。 なので、開発の時間は減っている感じで、キャリアが少し変わってきたと思います。
現職に転職したきっかけは?
河合: 技術に興味あることをやっていたのでカジュアル面談をさせてもらい、1年くらい経過してから入社しました。 転職においては、ビジョンやミッションを大事にしているところを見ていますね。 これがとても大事と分かっているし、キャディはそれを大事にしていましたので。 M3で色々と視野が広がったので、それを出し切れるような、MLテックリードという立場でチームを立ち上げるとか、AIビジネスをキャディは当初は持っていないのでそれを加速させるところですね。 M3で学んだことを、何もないところからトライできるところが、自分の成長に良さそうと思って転職をしました。
エンジニアキャリアの中で悩んだことは?
河合: M3の時は西場さんがいたので、キャディの話を聞き始めたところから、チームから外れた仕事をしていました。 西場さんがやっていた仕事が私にやってきて、とても楽しかったです。 だけどRustとか自分の興味あることはあまりできなかったので、悩みポイントではありましたね。 どっちがいいのかなと、最終的には技術を私は選んだわけですが。
技術を選んだ背景は?
河合: ビックウェーブに乗るイメージですね。私自身MLは10年くらい経験があり、その中で様々な言語で書いています。 SansanだとC#だったりPython導入したりとやってきました。プログラミング言語によるブレイクポイントはあまりない状況が続いていたと思います。 その中で、可能性がありブレイクポイントになりそうなのがRustと感じて、ここにかけてもいいかな、これは流行るだろうというところに乗っかった感じですね。
悩みが吹っ切れたタイミングありましたか?
河合: 尊敬しているエンジニアやプロダクトマネージャーなど、いろんな人に話を聞いていく中で整理されたイメージです。 PFNでエンジニアをやっていた方に、メンタリングのような形で、「お金など全ての問題が解消されたときに何をやりたい?」と聞かれて、問題はいろいろあるけれど本当は何をやりたいのか?ということを考えさせられる機会がありました。それが一番の”きっかけ”ではあったと思います。 最後は、決めだとは思っているので、えいやで決めたところはありますが。
もし今、学生だったらどんなキャリアを選びますか?
河合: 私は実は学生時代に未練があって、研究をもっとちゃんとやりたかったんですよね。 国際学会に論文を出していたけど落ちた経験が苦く残っていて、今思うともっと上手にできたなと感じているので、研究をがんばると思います。 その先は、研究を活かせるエンジニアリングの会社に就職するようなところかなと。 今後もエンジニアの裾野は広がると思っていて、コンピューターサイエンスや機械学習の専門性を高めることがより重要になると思います。 そういった意味でも多分研究に打ち込むだろうと思いますね。
変化の早い業界にいる中で技術面や精神面で心がけていることは?
河合: (西場さんが勉強し続けると答えたことに対して)勉強は大事だと思います。 私は最近は、技術書を執筆したり、グローバルをキャディは目指しているので英語を学習したりしています。 他の回答だと、打っても壊れないものを探したいですね。西場さんとの壁打ちで味を知ってしまったかもしれないのですが、本気でぶつかってもいい人がいるのは、自分が成長できるので、周りにそういう人が集まるように行動しています。 自分より必ずしも技術力などレベルが高い人をというわけではなく、本気で意見しても壊れないメンバーと対話すること。 他の会社とMeetyで1on1をしているが、そういう機会を増やすの大事。 自分の中では今それが熱いです。
MLエンジニアにとって大企業とベンチャ〜の違いは?
河合: 2社目はYahooだったのですが、大きな会社のインフラには一定の正解があったりします。 小さい会社では扱えないデータサイズ・品質・関わる人の数が圧倒的に違うので、技術力は同じだったとしても、MLエンジニアの働き方の違いは出てくるなと思います。小さな改善で大きな成果を生めるのも違います。 どっちがいい・悪いではなく、経験しておくと良いと思います。逆に小さい会社では、大きな改善を自ら考える必要があります。インフラのスケールも自ら考え自ら手を動かします。 そういう意味でも、キャディはいいですよ。笑 役員との距離も近いですし、対等に開発を主導できます。
これからチャレンジしたいことや今後のキャリアの方向性は?
河合: 打倒、西場です。笑 西場さんは、かつてM3でAIチームを立ち上げていましたが、私は現在キャディでAI Labは立ち上げ中です。 西場さんの立ち上げを圧倒するようなスピードで成長するのが目標だし、キャディAI Labの目標でもあります。 特に自分にしか出せないところ、技術的な知識や複数の企業経験、Twitterフォロワーも多いので採用で圧倒的な成果が出せるのでは・・と思っています。笑
転職をすることについてどう思いますか?
河合: 私は転職に明るい業界ですよということは常に言えるようにしたいと思っています。 人と企業とはライフステージによっては合う・合わないはあると思うのですが、業界全体でそういった意識を持って、より良い人が入って来やすい環境にできればと常に思っています。
キャリアを重ねる上で、お金や仕事、生活のバランスはどう推移させましたか?
河合: M3に入るまでは、とにかくお金のところは上げていこうと思っていました。 最近はそれが落ち着いてきたかもしれないですね、それは子どもがうまれたことが大きいかなと感じています。なるべく未来を作る仕事をしたいなとよく思っています。
社会人になってからエンジニア以外の仕事でやってみたかったことは?
河合: 非常に難しい質問で、エンジニアしか思いつかないんですよね。Youtuberとか人生楽しくなりそうで良いなと思います。リスクはありそうですが。笑
ML以外で興味がある技術ありますか?
河合: 直近だと、WebAssenblyをやっています。これは一部書籍執筆のためにやっているのですが面白いです。 これまでのWeb技術の概念を変えることができるとまでは言いませんが、投資してもよい技術の1つだと思います。 WebAssemblyの代替技術も出てくるとは思いますが、この概念を知ることは重要だと思います。機械学習の応用事例も増えていますしね。
仕事で行き詰まった時のリフレッシュ策は?
河合: 行き詰まってもやるしかないとは思っているのですが、強いて言えば娘と遊ぶとかそういう話になりますかね。 あとはTwitterですね、これは気持ちが切り替わるのでいいですよ。笑
本気で打っても壊れないエピソードを教えてください
河合: 来週までにこれやっておいてくださいと西場さんに言うと、なんでもやってくれたところです。100個くらいの回答が返ってきます。 次の日くらいまでに考えてくれたりとか、毎回そういう感じなので、継続的なそうした対応が思い出に残っているエピソードかなと感じます。
どんな会社に魅力を感じるか?
河合: ビジョン、ミッションがしっかりしている会社ですね。 ビジョン、ミッションは誤解されやすいですが、実はエンジニアとして自分が働きやすい会社かどうかの1つの指標になると思います。 実例を出すと、その会社の評価基準がそこにあったりもするのです。 我々が働いているのはあくまで営利企業なので、会社のビジョンやミッションに対してちゃんとできているか?というところは非常に重要です。 「技術力が高い」という指標があったとして、ビジョン・ミッションと少しズレた技術力を高め評価されないといった不幸なシーンもよく見ます。 会社が目指している姿を自分に重ねられるかは重要だと感じています。
最後に
いかがでしたでしょうか?
河合からもイベント時に案内がありましたが、カジュアルにキャディのエンジニアと話をしてみたい!という方は、こちらより申し込んでいただけますと幸いです。
また、イベントに関する情報は、キャディのconnpassがありますので、こちらも登録いただけると嬉しいです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。