【CADDi x ExaWizards】 AIテック組織があるべき姿とエンジニアへの期待【イベントレポ】

キャディでエンジニア採用を担当しています片渕です。

今回は2022年3月2日に開催したイベント、『【CADDi x ExaWizards】 AIテック組織があるべき姿とエンジニアへの期待 』に登壇したエンジニア、猿田からのプレゼン内容をまとめたものをご紹介していきます。

2つの事業・サービスへのアライン強化

猿田:

キャディには開発チームが大きく分けて2つあります。1つは生産管理プロダクト開発チームで、もう1つは図面活用サービス開発チームになります。この2つのチームそれぞれがキャディの2つの事業に強くアラインしています。

前者は、現在のキャディのコア事業である受発注プラットフォームサービス事業です。調達の分野でお客様から受注を受けて、キャディ内でオペレーションしてお客様に納品するビジネスを支えるものです。

キャディは実際の商流に入ることで発注者・受注者の取引コスト・製造コストを下げることや、テクノロジーによる効率化を図っています。

例えば図面から製造原価を計算したり、図面をシステム上で管理したり、どの加工会社に何を発注するのかというサプライチェーンを管理するシステム、加工会社と情報をやりとりできるようなポータルサイトなどもあります。

後者は、図面活用サービスというキャディ初のSaaSプロダクトになります。私はプロダクト全体の開発マネジメント、プロダクト開発チームと図面解析技術のR&Dチームの擦り合わせ部分を担当しています。

開発チームが取り組む技術的・組織的な課題とは?

次にそれぞれのチームが抱える技術的・組織的課題について説明します。生産管理プロダクト開発チームの技術的課題は複数のプロダクト・システムがあるので、それぞれのフェーズの差がある点が挙げられます。

キャディではまず自分達でオペレーションを担えるようにして、それらを型化してシステムに乗せ、AI技術などを活用しながらインテリジェンス化(自動化)してくことを考えているのですが、当然ながらプロダクトごとにその進捗が異なってきます。

オペレーションをやっているので効率化はしなければいけないのですが、短期的改善からあるべき姿を意識した開発のバランスは難しいと感じています。

また、キャディのビジネスはターゲット製品や取り扱える加工種など要件がどんどん広がって変化しているため、アラインメントが複雑になってきます。

開発組織はLeSS(大規模スクラム)を導入しているのですが、大きなチームになってきているので課題も出てきています。また、事業側とのアラインや、製造業のドメイン知識、そしてグローバル対応などの課題もあります。

図面活用サービス開発チームの技術的課題ははまず、プロダクト開発と、図面解析R&Dのバランスが難しい点が挙げられます。

それ以外にもSaaSの開発を進める上で技術的な負債が溜まっていくことへの向き合い方、B2BSaaSは相対的にMVPの要件が小さくできず製造業のお客様に使っていただくレベルへのハードルが高い点が挙げられます。

組織的課題は、プロダクト開発とR&Dのバランスを取る中で、エンジニアスキルセットの違いがあり、リソース配分が臨機応変にできない点があります。

また、R&Dしたものをどのようにテスト・リリースするのか、開発組織のグローバル化のためのコミュニケーション設計なども課題として挙げられます。

未来の技術組織のあり方について

先日キャディはManufacturing DX Summit 2022を主催しまして、その時に代表の加藤がキャディは供給側のDXを推進する会社と解釈できるという話をしました。

それをAI Labとして噛み砕いてみると、未来の製造業のあり方を想像し、キャディが持っているサプライチェーン上の受発注に関する様々なデータをかけあわせることで何ができるかを考えなければいけないと考えています。

10年後の製造業の形を想像すると色々なことが考えられるのですが、ここでは2つだけ取り上げたいと思います。

1つ目はShift Leftmostです。これは図面を解析しただけでサプライチェーンを自動構築できて、QCDのリスクが可視化され生産管理も容易になる未来です。

2つ目はComputable Supply Chainです。現状は人が見て判断しているところが多いのですが、データドリブンで自動的にサプライチェーンの構築や更新ができる未来を示しています。

これらの未来から逆算をしてAI Labとして何ができるかを構想しています。

最後に未来の技術組織の話について。こちらは私個人の意見になります。

キャディの開発組織は構造的なイノベーションが実行できる組織であるべきだと考えています。そのために事業への価値提供スピードは意識しつつ、プラットフォームやAI技術開発などを司る横断チームが必要になると考えています。

組織が大きくなったときに全てのtechメンバーが事業にアラインするのは難しいのですが、事業に近い場所に必要なtechメンバーを配置したいです。

そうすると事業チームと横断チームを連携させるために、強いマネジメントチームが必要と考えています。

最後に

いかがでしたでしょうか?

猿田や猿田が所属しているAI Labメンバーなどと、カジュアルにもっと話を聞いてみたい!という方は、こちらより申し込んでいただけますと幸いです。

また、イベントに関する情報は、キャディのconnpassがありますので、こちらも登録いただけると嬉しいです。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。